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(1) IDプレート(I/F付)
IDプレート(I/F付)は、車両の前部に設置する。主に2つの機能を持つ。
ア. 車両毎の固有の識別番号を持ち、車上処理装置からの「出発要求」、「取消要求」、「力行不可表示」や、地上アンテナからの「出発許可」、「力行不可制御」、「出発受信」を一時的に保持させる。
イ. 地上アンテナからは、内部情報を無線により「書き込み」「読み込み」をし、また車上処理装置からは、インタフェースによりメモリー内容を直接「書き込み」「読み込み」を行う。
(2) IDプレート
IDプレートは、車両の後部に設置する。識別番号のみをメモリーしている。
(3) 車上処理装置
車上処理装置は列車に1台搭載し、主に4つの機能を持つ。
ア. 出発釦が押されたとき「出発要求」があったこととし、IDプレートのメモリー内容を「出発要求」に書き換える。
イ. 周期的にIDプレートのメモリー内容を確認し、「力行不可制御」であれば車両の主幹制御器回路を電気的に遮断し、「出発許可」であれば車両の主幹制御器回路を電気的に接続する。なお、これらの地上側から送られた情報には、該当車両の「識別番号」が付加しており、この識別番号が該当しないものであればこれらの処理は行わない。
ウ. 「力行不可制御」を受け取り、車両の主幹制御器回路を電気的に遮断した場合、この主幹制御器回路を遮断したリレーの接点をもらい、力行不可になったとし、IDプレートのメモリー内容を「力行不可表示」に書き換える。
エ.出発取消釦が押されたとき、主幹制御器回路を電気的に遮断することと、IDプレートのメモリー内容を「力行不可表示」に書き換える。
(4) 車上表示器
車上表示器は、主に4つの機能を持つ。
ア. 列車を出発させるときに、この出発釦を押すことで、車上処理装置に「出発要求」の書き込みをする。
イ. 出発取消釦を押すと、車上処理装置に「出発取消要求」の書き込みをする。
ウ. 地上からの「力行不可制御」により、車上処理装置が主幹制御器回路を電気的に遮断すると、「出発許可表示」が滅灯し、「力行不可表示」が点灯する。
エ. 地上からの「出発許可」により、車上処理装置が主幹制御器回路を電気的に接続すると、「力行不可表示」が滅灯し、「出発許可表示」が点灯する。
オ. 地上からの「力行不可制御」を車上処理装置が受信中、IDプレート(I/F付)が地上アンテナから離合すると「オーバーラン表示」が点滅する。

 

 

 

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